愛知県の50代お母様より、結婚調査の依頼をお受けしました。
弁護士からのご紹介です。
お話を伺いますと「娘は遠方に住んでおり、上場企業に就職しています。現在交際している相手に問題があり、趣味のバンドで知り合った男だそうです。娘の話によると仕事は建築の下請けをしているとのこと、家の親類縁者は高学歴の者が多く、皆その男との結婚について反対しています。何とか別れさせたいので、別れさせる理由がみつかればと考えているのですが…」ということです。
早速、探偵が遠方の現地まで出張しますと、お嬢さんがお住まいのマンションは超一等地に建つ高級分譲マンションであり、常時敷地内を警備員が巡回している上、セキュリティがこの上なく厳重で調査は難航しました。
探偵が慎重に調査を重ねた結果、交際相手の男性は自宅である賃貸コーポには帰っておらず、お嬢さんの部屋に常時入り浸っている事実が判明しました。
交際相手の男性についての顔写真、住所、勤務状況などの身元調査全般を実施し、父親の現住所、勤務先、勤務実態、実兄の現住所、勤務先、勤務実態、近隣住民からの風評を調査しました。
調査の結果、実兄は土木作業員、父親は日雇いの塗装職人として働いており、いずれも一人暮らし、交際相手の男性も不定期で肉体労働者として働いている実態が明らかとなりました。
また、離婚した母親について現住所をお調べし、勤務実態、近隣住民からの風評を調査してまとめ、報告書を提出しました。
結婚は家と家の問題ですから、交際相手が不釣合いな家系と判断されますと、親御様としてはどうしても気になってしまいますね。
一方、お嬢さんは正直に交際相手の職業を打ち明けていますから、親族に認めてほしい切実な気持ちでいるのでしょう。
何とか別れさせたいということですが、お嬢さん本人の意志で自然に別れさせる為には、この男性自身がとんでもない浮気者であったり、暴力を振るってきたり、金をせびってきたり、ドケチだったりと人間性そのものが悪いことが必要となってきます。
もしも、今までにお嬢さんが立派な家柄にプレッシャーや反発を感じていたのならばの話になりますが、一旦、交際相手の男性を全面的に受け入れて、もしくは受け入れるふりをしてあげると、お嬢さんは初めて、冷静な目で相手のことを観察出来るようになるかもしれません。
お嬢さんは反対されている空気が分かっていて、ご両親のことも大切に思っているはずですから、その結果「結婚するのは、ちょっと考えよう」と思う瞬間は出て来るかもしれません。
今、家柄が合わないから結婚は反対!と強硬手段に出た場合、お嬢さんとの距離が広がってしまい、頼れるのは交際相手の男性だけ、となってしまったら目も当てられません。
心の奥底に反発心やプレッシャーがありますと、自分でも望まない逆の方向に行ってしまうことはよくあることです。
結婚相手は強制出来ないものと静観して、そっと見守りましょう。