志というほどのものでもありませんが、私の現在の目標は、悩みやトラブルを抱える方々が安心して相談することの出来る探偵業界を創ることです。
この仕事に就いて早や32年になりますが、警察や弁護士に相談しても何もしてもらえず、かといって身内に相談しても埒があかない、または身内には相談できない悩みやトラブルを抱えた方々が想像以上にいらっしゃることに驚きます。
そのような方がどこへ頼るのかというと、探偵になるのでしょうか。
しかし哀しいかな、探偵と新たなトラブルに巻き込まれるご相談者もいらっしゃいます。
契約内容に反した調査、違法な手段による調査、調査対象者の秘密を利用した恐喝など悪徳探偵社による犯罪行為が後を絶たないのです。
日本には、これまで探偵を規制する法律はありませんでしたが、このような状況に即して立法化が検討された結果「探偵業の業務の適正化に関する法律」が平成18年6月に制定されました。
探偵業法は“探偵業の適正化”と“個人の権利と利益の保護に資する事”を目的に施行され、公の規制による取り組みもありますが、やはり個々の探偵業者が自主的に意識改革をしていくことが最も必要であると考えています。
現在、探偵業は届け出さえ出せば誰でも簡単に開業することが出来ます。
だからこそ個々のより高い倫理意識が必要とされます。
儲けや事業拡大、名声といった自分軸の野心のみが旺盛な企業は、必ずといっていいほど後で顧客との間にトラブルを起こします。
自分の利益ではなく人の為に志は持つべきですし、そのような企業でないと今後も存続し続けるのは厳しいのではないかと思います。